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【アシスタントの心得】映像/写真系TikTokクリエイターのアシスタントの極意

こんにちは!たけちです。

自分はカメラを始めた頃から、何人かの方にアシスタントとして協力してもらいながら活動してきました。

そんな中で「撮影中に気をつけること」「アシスタントとしてやること」などアシスタントとしてのノウハウが明確化してきました。

なのでこの機会に文章化し、これからアシスタントをしていただく方にリストとして提供できればと思います。

この記事では。アシスタントとしての心構えや実際にやることを具体化してお伝えしたいと思います。

アシスタントとしての心構え

「アシスタントはどういう気持ちで臨めば良いのか?」本項ではアシスタントしての心構えを3つお伝えしていきます。結論下記の3つです。

  1. ディレクター目線で行動
  2. 常に先を見越して行動
  3. 面倒なことは積極的に引き受ける
  4. タスクを作ったら優先順位にこなす
  5. ビジネスに使う言い回しを覚えておく

ディレクター目線で行動

自分が物事を仕切っていくというイメージで行動します。アシスタントだからといってずっとついていけば良いわけではないです

例えば、先にクライアントやモデルさんと話し合って、撮影の流れを決めたり、撮影場所の指示を出したりします。

カメラマンに余計なことを考えさせずに、撮影に集中してもらえるように考えること

なので、アシスタントはディレクター目線で、カメラマンの労力を減らすことを考えます。

常に先を見越して行動

撮影がスムーズになるように先回りして行動します。撮影には時間が決められていますので、いかに限られた時間を有効に使うかがポイントになります。

ここで主にアシスタントのやることは撮影の準備と撤収です。特に室内の撮影ですとライティングの設置など準備が増えるので、素早く丁寧にやることが重要です。

準備と撤収がもたつくと思うような撮影ができずに、撮影の依頼がなくなるかもしれません。そのようなことは絶対にないように、常に先回りしてカメラマンの最適な環境を作ってあげる意識が大切です。

面倒なことは積極的に引き受ける

カメラマンの面倒なことは自分から引き受けましょう。面倒ごとが減るだけでカメラマンの労力が減って撮影に集中することができます。

例えば撮影で小道具を使う時カメラマン1人でセットしていると時間がかかりすぎます。なので、時間短縮のためにも自分から積極的にやりにいきましょう。

カメラマンは撮影だけではなく、編集作業もやらなくてはいけません。アシスタントは撮影だけで終わるので、なるべくカメラマンの負担を軽くさせてあげることが大切です。

タスクを作ったら優先順位にこなす

 クライアントが絡んで来る物ほど優先順位は高めにタスクをこなしていきましょう。アシスタントでもタスクは考えながらこなしていかなくてはなりません。

例えば期限が明日までのものと1週間先のものがあったとします。1週間先のものは簡単だからと先にやっていたら、明日が期限のものが終わらず納品できなくなりますよね?

そして、クライアントが関わるものはお金が発生します。必ず優先順位が高いものからタスクをこなすようにしていきましょう。

ビジネスに使う言い回しを覚えておく

クライアントと関わる際に、ビジネスに使う言い回しを身につけておくと、やりとりがスムーズに進みます。中でもビジネスに使う言い回しを覚えておかないと、相手にストレスを与えてしまう可能性があります

例えばクライアントの返事をする時に「了解です」というよりも「承知しました」「かしこまりました」という方がこの人のことを信頼できそうではないですか?

だからビジネスに使う言い回しを先に身につけておくと、お互いストレスなくスムーズにやり取りができるようになります。

撮影までにやることリスト

モデルやクライアントの期待に応えるためにも、撮影までに万全の準備をして臨まなくてはなりません。

以下のリストはアシスタントが実際に使用していたものなので、参考にしてみてください。リストは全部で4つあります。

  1. スケジュールの確保と確認
  2. コンテンツの確認
  3. 決めたコンテンツ案の準備
  4. 現地に着いてからの確認

 

スケジュールの確保と確認

  1. 行き帰りの飛行機・バスなどの交通手段の予約
  2. 別案件の仕事がないか確認
  3. 宿泊場所/ホテルの手配
  4. 準備物を揃えて、誰が持っていくか決める
  5. 現地調達するものを洗い出す(現地で買うもの)
  6. モデルさんに完成イメージ共有
  7. 撮影のスケジュール作成(タイムマネジメント、場所、役割など)
  8. 裏側の練習(画角、ピント、カット割りなど)

 

コンテンツの確認

  1. 撮るコンテンツイメージを確定
  2. 裏側の撮影台本をある程度作る
  3. 撮影するコンテンツを頭に入れる

 

決めたコンテンツ案の準備

  1. ロケハンする場所候補出し
  2. コンテンツで使うもの/準備物の確認・購入
  3. コンテンツが天候などできないことも考慮して案出し

 

現地についてからの確認

  1. ロケハン
  2. 天候を確認次第コンテンツができるのか確認
  3. 準備物をすぐ使える状態にする
  4. 撮影スケジュールを確認

もしリストを参考にする時は「◯月◯日までこれをやる」などと日付を決めてやるのがおすすめです。

例えば日付を決めていないと、購入物が撮影当日までに買えなかったり、ロケーションが決まっていなくて当日慌てたりすることになります。

なので、撮影に臨む時は、リストを作り、日付を決めて実行していくとミスが少なくなります。

 

当日やること

撮影当日にやることはたくさんあります。しかし、細かいところまで書いていたらきりがないので、本項では10個にまとめました。

下記は料理の出張撮影の時のものですが、普段の撮影時にも共通して言えることがありますのでご参考下さい。

  1. 荷物持ち
  2. レフ板持ち
  3. 準備・後片付け
  4. 飲み物などを買ってくる
  5. 移動時に場所を調べる
  6. 先にスケジュールを伝える
  7. SNSで見つけた動画案をダウンロードしておく
  8. 機材などの準備物確認
  9. ライティング設定、設置
  10. 料理やライトの配置

 

1:荷物持ち

撮影場所に向かう際に荷物を持ちます。撮影機材は数が多く、重いものが多いです。基本的に撮影は少人数で行うので、アシスタントは荷物持ちを率先してやります。

また、撮影が長時間ある場合や撮影場所が遠かったら、荷物を持ったまま動かなくてはいけないので重労働です。しかし、これもアシスタントの仕事の1つと割り切ってやりましょう。

 

2:レフ板持ち

光を調整するためにレフ板を持ったり、微調整をしたりします。

基本的にはカメラマンの指示に従えば良いのですが、最低限のレフ板の使い方は覚えて実行しましょう。決して撮影の邪魔になることは避けたいものです。

「銀レフで光が強く当たりすぎて眩しすぎる」「光が全く違うところにいる」などは論外

なので、初めてレフ板を触る人でもある程度予習しておけば使いこなせるので、勉強してから撮影に入りましょう。

 

3:準備・後片付け

ここはアシスタントが1番活躍できる箇所です。必要なものを適当な場所に配置したり、すぐに撤収できるように素早く後片付けをします。特に技術もいらないので、素早さと丁寧さがあれば誰でも活躍できます。

しかし、準備は早くするためにはコツがいります。それは「どの機材をどの位置に設置するかと頭の中でイメージする」ことです。

いくら動作が早くても頭が追いつかないと結果的に遅くなるので、イメージトレーニングをしておくことが早く準備をするコツです。

 

4:飲み物などを買ってくる

飲み物だけではないですが、要するに「気を使え」ということです。小さな心遣いがこれから良好な関係を築いていく上で大切です。

例えば、夏の外で撮影があったとしたら喉が乾くはずです。それを見越して先に飲み物を買っておくと、もらった相手はすごく嬉しいと思います。

他にお金を使わずとも荷物を持ってあげたりすることでも全然OKです。とにかく相手に気を使って行動します。

 

5:移動時に場所を調べる

撮影場所に行く時は、グーグルマップなどで道案内します。基本的には知らない道ばかりなので、率先して道案内をしましょう。

例えば場所を調べたり、電車の乗り換えを調べると、カメラマンは撮影の予習ができたり、心に余裕が持てます。なので、細かい労力を使わせないためにも、自分から道案内をしましょう。

 

6:先にスケジュールを伝える

スケジュールを先に伝えることで常にやることが明確になり、全体的なスピードアップにつながります。

スケジュールを全て把握しておくのも大切です。しかし覚えられないのであれば、予定が終わりそうな時を見計らって、次のスケジュールを確認して伝えましょう。

 

7:SNSで見つけた動画案をダウンロードしておく

撮影においてクオリティを高めるには、参考にする動画を見ながらやることが有効です。「ダウンロードしなくてもURLでいいじゃん」と思うかもしれませんが、ダウンロードしておいたほうが便利です。

例えばオンデマンドで見るといちいちURLで飛んで再生バーを動かしていると、工数が多くなります。また、YouTubeだと広告も入ったりするので、時間がもったいないです。

そこでダウンロードしていたら、写真フォルダからすぐに見れて何回も巻き戻しできるのでとても便利です。

 

8:機材などの準備物確認

準備物を確認して当日忘れ物がないようにします。撮影機材は1つ1つに意味があり、何か忘れたとしたら思うような作品が作れなくなるかもしれません。

カメラや三脚などは絶対使うので大抵の場合忘れないですが、レフ板やジンバルなど普段あまり使わないものは忘れがちになります。

なので、撮影前日と当日に準備物の確認を徹底するようにしましょう!

 

9:ライティング設定、設置

室内撮影で多いライティングの設定や設置をします。ライティングはただ当てれば良いというわけではないので、事前にベストな光の当て方を学んでおくことが大切です。

また、設定の際にコンセントを探しておきましょう。ライトはもちろん電気で動くので、コンセントが必要になります。

 

10:料理やライトの配置

料理の並べ方やライトの位置調整を行います。料理ではなくブツ撮り全般に共通することです。配置も綺麗な並べ方があるので、自分の判断ではなく、必ず何かを模倣して配置します。

例えばウーバーイーツの写真は品数を多く出し、「メニューの多さ」をアピールしているなど、写真を使用する場所ごとに目的が変わるので、目的に応じたものを参考にしましょう!

 

撮影での基礎知識

スマホで撮影するときはカメラの設定を整えた上での撮影に臨みましょう。一口に撮影の裏側といっても奥が深いです。

裏側のスマホ基本設定

スマホの設定は「HDRあり」、「4k 60fps」にします。

HDR、4k60fpsのやり方はiPhoneの場合「設定」→「カメラ」から設定を行います。

そして撮影画面に移ったら広角モードにし、AE/AFロックをかけて撮影に入るようにしましょう。

 

撮影時に気をつけること

撮影時に細かいところまで気を配らないと、良い作品にはなりません。今まで撮影してきた中で、これは気をつけた方が良いなというものを厳選してお伝えします。

  1. 絶対にブラさない
  2. 余計なものが写っていないか
  3. 太陽の位置を見て逆光で撮る
  4. TikTok撮影範囲の確認
  5. 周囲に気を使う
  6. 裏側で1番見せる場所

 

絶対にブラさない

1番気をつけたいのは、スマホをブラさずに撮るということです。動画がブレていたら後から修正がほとんど効かずに、クオリティが低くなります。

ブラさないようにするポイントは下記の通りです。

  1. 脇を締める
  2. 下半身を使って撮影する
  3. ゆっくり撮る

ゆっくり撮影しても後でスピードを調整できるので、無理せずにゆっくり撮影する方が失敗は少なくなります。

 

余計なものが写っていないか

余計なものが映ると作品の世界観が壊れます。特に多いのが通行人などが多いので、タイミングを見計らって撮影しましょう。

また、事前に自分が動く範囲に要らないものが映っていないか確認もすると良いです。

 

太陽の位置を見て逆光で撮る

逆光でドラマチックに撮影をします。撮影でよくエモい表現になるのは逆光で撮影したときです。被写体がふんわり映るため、モデルさんとの撮影などによく使用します。

また、太陽にカメラを向け過ぎるとフレアといって画面に点が出現します。裏側のフレアはメインを霞ませるので、あまり出さないようにしましょう。

 

TikTok撮影範囲の確認

TikTokで見たときのコメントやいいねの位置を考えながら撮影します。せっかくいい映像が撮れてもコメントやいいねのマークと被っていたら雰囲気が台無しになります。

撮影中は画面右端にメインの人などが来ないように注意しながら撮影します。

 

周囲に気を使う

人混みで撮影の場合、他の人からしたらすごい邪魔な存在になります。しかも、カメラの機材などスペースを取るため、より一層気を使わなくてはなりません。

例えば人混みで撮影をするときは長時間ではなく、短時間を繰り返して終わらせるなどの工夫が必要です。

 

裏側で1番見せる場所

裏側の撮影でどこに注目して撮影すれば良いのかというと以下の通りです。

  1. カメラマンの携帯の動き
  2. カメラマン
  3. モデルさん

1番は携帯の動きを視聴者に向けて見せたいので、意識して携帯の動きをメインに撮影します。

いらない動画はすぐに消しておくと編集の際に便利です。撮影が終わったらデータの整理が非常に面倒なので、いらない動画を消しておくと楽になります。

 

アシスタントが思ったこと

最後にアシスタントの加納が思ったことを綴っていこうと思います。約2年近くアシスタントをしてきての心境の変化などをお伝えできれば良いと思います。

 

最初は「ここまでやるか?」とか思っていた

最初は正直「雑用みたいでつまらない」という思いでやっていました。何もかも仕事を押し付けられ、淡々と仕事をしていく様はさぞかし楽しくなかったと思います。

しかし、初めてモデルさんの撮影が決まった時に態度が一変しました。今までは自分たちで準備して撮影していたのですが、そこにモデルさんが加わると緊張感が生まれます。

もちろん初めの頃は「モデルさんをほったらかしにしたり」「何を撮影するかでグダったりして」迷惑をかけていました。そこから失敗を糧に、どんどん責任感が芽生えていきました。

今では自分だけの責任ではないことを自覚しているので、いかに「相手のために動けるか」を考えながらアシスタントをとするようになれました。

 

自分のポジションを生かす

アシスタントは何事もただやれば良いということはありません。作品から少し離れてみれるという立場を生かして、作品作りに貢献していくことができます。

例えば、カメラマンとモデルさんは作品について意見をたくさん交わしてブラッシュアップしていきます。しかし、撮影場所、時間、施設の営業時間などのことには軽くしか触れないと思います。

だから、アシスタントは作品以外のところに着目する必要があります。もし、いざ撮影に行ってみて施設が休みだったら、今までの準備が水の泡になってしまいます。

アシスタントは物事を俯瞰的に見れるポジションなので、撮影場所や施設の営業時間などでミスをさせないようにどんどん意見を言っていきましょう。

 

実際にこの記事を読んでアシスタントをした人の意見

ありがたいことに撮影アシスタントとして数名の方に手伝っていただきました。最初は皆さん、慣れないながらも常に考え、動いてくださったのでとても助かりました!

そして最後にはアシスタントの方に実際にやってみての意見をお伺いしましたので、大事な部分を抜粋してまとめました。

撮影の事前準備について

撮影をする際に事前準備は最も大切です!撮影本番は自分で想像しているよりも遥かに多くのことが起こるので、アシスタントの方々もここが一番難しいと仰っていました。

 

知識のインプット

  • たけちさんの過去のinstagramやTikTok投稿を予習する
  • たけちさんから貰うリンクはしっかり確認する
    送られてくるリンクは後々全員の共通認識となるので、必ず目を通しておきましょう。
  • 撮影場所の位置や配置などをSNSで事前に調べる
    事前に調べることによりロケハンの時間を短縮できます。
  • 参考コンテンツの事前ダウンロードは全員する
    →ダウンロードしたものはすぐ取り出せるようにフォルダ分けなどをしておくと便利です。
  • 動画、写真の基礎知識を学んでおく
  • 動画で使う音楽を事前に選んでおく

 

撮影をスムーズにするための準備

  • 自分たちで準備できるものは事前に全て準備しておく
     +α撮影中にあったら良いものも準備しておきます(水辺近くの撮影だとタオルなど)
  • 撮影の具体的な流れをイメージしておく
  • 他のアシスタントの人と、何をするか事前に話し合っておく(役割分担など)
  • リスクヘッジを考える
    予定していた撮影ができなくなることを想定し代案を考えておくと、緊急な場面でも対応できるようになる

 

アシスタント業務について

アシスタント業務は主にマネジメントがメインとなる仕事です。常に先のことを考えておかないとスムーズに撮影が進まないので、初めての方にとってはエネルギーを使う部分です。

 

撮影現場での仕事でやること

  • 当日のスケジュールの確認をする
  • どんな撮影をするのか把握をする
  • 撮影前に配置の準備をする
  • 早めの後片付けをする
  • 機材の丁寧な取り扱いと充電管理を徹底する
  • タイムマネジメントをする
    実際に撮影するときのことを事前にシミュレーションしておくと、抜け漏れが少なくなります。

 

撮影日に気をつけること

  • 車移動などでもたつかせないようにする
  • たけちさんの荷物管理をする
    アシスタント同士の確認と分担をして行います。
  • 貴重品管理を常に確認する(ホテルの鍵管理など)

 

アシスタントしてのマインドについて

アシスタントは普段よりも気を張って周りを見る必要があります。実際に手を動かすことも大事ですが、アシスタントとしての心配りのようなものがあると周りの人は助かります。

周りの配慮

  • クライアントとモデルさんに失礼のないよう配慮する
  • 質問する時はきちんと調べ尽くしてたけちさんに確認する
  • モデルさんの女性ならではの配慮を考える(外撮影では日焼けなど)

 

自分の管理

  • ミスをしたらすぐに報告する
  • 体調管理を徹底する
    体調を壊すとアシスタントができないだけではなく、周りにも気を使わせてしまうからです。
  • 全体を通して撮影時とそうではない時の切り替えをする
    はしゃぎすぎて撮影モードに入れないと困るからです。

 

まとめ:アシスタントをなめてはいけない

アシスタントはただやれば良いという偏見は捨てるところから始めましょう。アシスタントはいつも以上に気を使い、周りを見て行動しなくてはいけない業務です。

もちろん人には向き不向きがあると思いますが、本記事で紹介した「やることリスト」「心構え」を意識すれば誰でもできると思います。

特に「常に相手のことを考えながら行動すること」は口で言うのは簡単ですが、実際にやってみると難しいです。しかし、アシスタントをやることで得れることは多いと思いますので、ぜひやる気を持ってチャレンジをして欲しいです!